今年、2011年の8月頃に問題になっていた米国債のデフォルトについてですが、
結局、アメリカの議会は債務上限を引き上げ、デフォルトは回避されました。
今は米国の問題は表に出てこず、
マーケットはユーロの問題に注目をしています。
私にはEFSFでユーロの問題は治まったという見方には懐疑的です。
ユーロはさらなる下落を見ることになるでしょう。
話は米国債の問題に戻りますが、当時、
アメリカは債務上限を14.3兆ドルと定めていましたが、
今年の5月にその債務上限を超えてしまうことがわかり、
国債の返済が滞って、デフォルトを迎える可能性があるとされていました。
しかし、結局は債務上限は引き上げられ、
デフォルトには至りませんでした。
債務上限はその前から毎年のように引き上げられていましたが、
結局は今回もデフォルトを避けるためにさらに借金を重ねたのです。
では、アメリカがデフォルトせずに債務上限を引き上げたからといって、
ハッピーなのでしょうか。
私はむしろ、アメリカがデフォルトしないからこそ、
長期的にはアメリカドルに弱気です。
もはや借金まみれのアメリカが取れる選択肢は
下記の3つのうちのどれかになります。
1. 歳出を大幅に、本当に大幅にカットし、今すぐ借金を減らす方向へ舵を切る。
2. もう、借金は返せない。デフォルトして借金を踏み倒す。
3. 問題は難しいので、見ないふりをして借金を増やし続ける。
「1」の選択肢を取った場合でもこれだけ増えた借金を
減らすことは難しいでしょう。
今年の夏、14.3兆ドルの壁を超えたアメリカの借金は、
歳出の数%を削ることさえ議会でもめにもめて、
結局問題は先送りされてしまいました。
アメリカが返せないことを認めれば「2」の状況になります。
米国債は紙くずとなり、キャッシュに逃げ場を求め、
アメリカドルが強くなるでしょう。
しかし、今の資本主義市場経済を作り上げてきたアメリカが、
世界経済の基盤ともいえる米国債のデフォルトを
宣言できる勇気があるでしょうか。
私はアメリカがどんなに借金を返せないと分かっていても、
デフォルトを認めることはしないだろうと思います。
そして、結局は「3」を選ぶことになります。
選ぶというか、「1」も「2」も実行できないので、
「3」になってしまうでしょう。
さらなる借金を続け、
さらにお金を刷り続けるということです。
スマートなマネーは余計に実物資産に
流れていくことになるでしょう。
もし、他の答え(選択肢)があるのであれば誰か教えてください。
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